寛文八年戌申四月十一日 會津中将 印
家老中
1、大君の儀、一心大切に忠勤を存ずべく、列国の例を以て自ら拠(お)るべからず。若し二心を懐(いだ)かば、則ち我が子孫に非ず、面々決して従うべからず。 1、武備は怠るべからず。士を選ぶを本(もと)とすべし。上下の分を乱るべからず。 1、兄を敬い弟を愛すべし。 1、婦人女子の言、一切聞くべからず。 1、主を重んじ、法を畏るべし。 1、家中は風儀を励むべし。 1、賄(まいない)を行い、媚を求むべからず。 1、面々依怙贔屓(えこひいき)すべからず。 1、士を選ぶに便辟(べんべき)便佞(べんねい)の者(心のねじ曲がった者)を取るべからず。 1、賞罰は、家老の外、これに参加すべからず。若し位を出ずる者あらば、これを厳格にすべし。(続く)